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ルール
競技規則
2009‐2010 ミニラグビー競技規則改定について
(財)日本ラグビーフットボール協会普及育成委員会では、今回、次のような基本的な考えに基づきミニラグビー競技規則の改正を行いました。
  1. プレーヤーの安全確保が最優先であることを改めて明確に記載する。
  2. 勝利至上主義となることのないよう、また、指導者のあるべき姿を明確にする(ラグビーの楽しさを子供たちに教えるのが指導者である)。
  3. U15 との整合性を取る。
  4. 各条文(文言)を見直し、実態に即しているかを検証する。
  5. スクラムにおける姿勢等の規定を明確にする。
  6. ラインアウトの解消を規定する。
  7. 各条文、項目をカテゴリーごと(低学年、中学年、高学年)に比較して整合が取れているか検証する。

はじめに

週末に多くの大人が、ラグビースクールで、ボランティアとして子どもたちにラグビーを指導している、という事実は、世界に誇るべき日本ラグビーの文化です。近年のミニラグビーに対する各方面からの支援や、子どもたちのスキルの向上等は、これらのコーチたちの努力が実を結んだものだと言えるでしょう。
しかし、最近、安全への配慮を欠いている、子どもの発達段階を踏まえているとは言えないプレーが散見されるようになってきました。身体能力の高い子どもを選別し「勝つこと」を最大の目標にして活動しているチームの試合は、コンタクトの激しさ、戦法・戦術などは子どもの試合とは思えないほどであり、もはや「ミニラグビー」とは呼べないものになっています。何より憂うべきは、試合中に大人がプレーヤーに怒声で指示を与えたり、コーチがレフリーに対して罵声を浴びせたり、さらには子どもまでもレフリーの判定に異議を唱えたりと、他のスポーツ界からも賞賛されてきた「ラグビーの美点」を損なう行為がまかり通っている点です。

子どもは小さな大人ではない
ミニラグビーと大人のラグビーとの最大の違い、それは「子どもは小さな大人ではない」という言葉に象徴されるように、プレーヤーである子どもが身体・精神的に発達の途上にあることです。子どもは「なすことによって学ぶ」、つまり、体験を通していろいろなことを学んでいく存在です。ラグビーをプレーすることによって得られる様々な経験は、成功も失敗も、子どもにとっては将来の糧です。もし、大人が、目の前の勝利を求めるあまり、子どもたちがラグビー本来の面白さ、そしてラグビー精神やラグビー文化を味わう機会を失っている、さらには誤ったラグビー観を子どもたちに植え付けているとしたら、それは将来に大きな悔いを残すことになります。

ミニラグビーに求めるもの
昨年、(財)日本ラグビーフットボール協会普及育成委員会は、「ラグビー普及宣言2008」により、子どもたちに「3Side 精神」の厳守、指導者には「3F のコンセプト」に従っての指導を求めました。ラグビーという言葉には、グランドでプレーすることだけではなく、多くの社会的・情緒的概念が包含されています。単にプレーのパフォーマンスや試合の結果だけでラグビー、特に子どもたちのラグビーを語ることは慎まねばなりません。我々がミニラグビーに求めるものは、ラグビーに関心を持つ子どもたちが、存分にラグビーを楽しむことであり、ラグビーが大好きになることです。さらには、子どもたちが、ラグビーを通じて健やかに成長することであり、ひいては、明日の社会を担う人材として成長していくことです。

ラグビー精神・文化を正しく伝える
以上の点を踏まえ、今回のミニラグビー競技規則の見直しを行いました。子どもたちが安全に楽しくミニラグビーをプレーできる環境を整えること、さらに、子どもたちにラグビー精神・ラグビー文化を正しく伝えることがそのねらいです。冒頭にも述べたとおり、我が国の子どもたちのラグビーを支えているのは、無償でコーチをしてくださっている方々です。我々は皆様を誇りに思うと同時に、今後もラグビー普及にご協力くださいますことを、心よりお願い申し上げます。ラグビーが大好きな子どもたちは、将来の日本ラグビー界だけでなく、日本の社会を大きく変えてくれるでしょう。(財)日本ラグビーフットボール協会普及育成委員会は、そのような子どもをたくさん育てるために尽力してくださる方々に、できる限りの支援をすることを惜しみません。

【追記1】子どもたちにミニラグビーを指導する際には、コーチング関連の本の他に「ラグビー憲章(IRB)」「競技規則(IRB)」を必ず読んでおいてください。また、子どもの発達に関する情報を収集しておくことが望ましいでしょう。

【追記2】ミニラグビー競技規則が地域の実態と適合しない場合には、(「安全」「ラグビーの楽しさの体験」が最優先であるという原則、及び競技規則中の〔はじめに〕の主旨を損なわない限り)試合を主管・主催する者の責任において、地域の実態に即したローカルルールを適用することを認めます。

普及育成委員会 委員長 武田守久
U-12 部門長 二谷保夫
レフリー部門長 新井章久
インストラクター部門長 野口 満
編集委員: 吉野裕重
斉藤隆司
森内雅文
森 健
加藤真也
中村浩二

2009‐2010 U-12 ミニラグビー競技規則

〔はじめに-ミニラグビーに携わる全ての皆様(コーチ・レフリー・応援者)へ〕

1 ミニラグビーとは・競技規則制定の前提
ミニラグビーとは、ラグビーフットボールの魅力を広く普及するために作られた、幼児・児童のためのラグビー型ボールゲームです。競技規則は、これをプレーする人たちが幼児や児童(以下子ども)である、という前提に立って制定されています。

2 ミニラグビーでの最優先事項「安全」について
以下の点に留意して、子どもが安全にプレーできる環境を整えてください。

(1) 子どもの年齢、体力や発達段階、天候、グランドコンディション等を考慮した練習・試合を計画、実施してください(特に練習や試合での水分補給については十分に注意を払うこと)。
(2) ラグビーの魅力の一つとしてコンタクトプレーを挙げる人も少なくありません。しかし、それはプレーヤーの安全性が保証された上で初めて「魅力」と呼べるものです。怪我をする、あるいは相手に怪我をさせる危険性を承知の上でプレーする、させるなどという事態があってはなりません。特にミニラグビーに携わる大人は、怪我を誘発させるような行為・態度(たとえば、頭を下げて相手とコンタクトする、無防備な体勢でいる相手・体格差のある相手を力任せに突き飛ばす等)に関しては敏感であるべきです。ミニラグビーをプレーしたがために、子どもたちの将来が損なわれることはあってはなりません。仮にそのような事態が生じた場合、ラグビーそのものの存在も危うくなるでしょう。プレーヤーの安全確保は最優先事項であり、大人は、子どもたちの安全を保証した上でラグビーをプレーさせる義務があります。

1 タックルやモール、ラック等コンタクトを伴うプレーを指導する際には、子どもの発達段階を踏まえた上で、コンタクト時の正しい姿勢を徹底させるとともに、スキル等の指導を十分に行ってください。
2 同時に、コンタクトプレーを行う際には、自分だけでなく、相手の安全の確保も大切であることをあわせて指導してください。

(3) 指導者は積極的に安全対策講習に参加する、試合でレフリーを行った際に他の指導者と試合中のプレーの安全性について意見交換を行うなどして、安全対策への意識を高めるよう心がけてください。

【追記】用具についてプレーヤーの安全を確保するために、用具についてIRBが競技規則で定めた以外に、以下のように定めます。
(1) スパイクを使用する場合、プレーヤー及び指導者の靴底は非金属製の固定式スタッド及びブレードタイプのものとします。取替え式スタッドの使用は禁止します。
(2) ショルダーパットの使用は禁止します(平成12 年通達)。
(3) マウスガードを使用する場合は、歯科医の監督指導のもとで製作されたものを使用してください。

3 指導者(コーチ・レフリー)の態度について
ミニラグビーは、ラグビーの普及を第一のねらいとして行われるものです。指導にあたっては、「Fight(闘志)」「Friend ship(友情)」「Fair play(正しいプレー)」(以上「3F」)のコンセプトが具現化できるように指導・試合計画を立案するとともに、次に挙げるような、ラグビーの魅力・独自性を、練習や試合を通して子どもたちに体験させてあげてください。

・あらゆる体型、サイズ、能力、スキルを持つプレーヤーが参加できる。
・ボールをもって走る、パスする、キックするなど、多彩なプレーが見られる。
・プレーヤー自身がラグビー精神を理解し、フェアプレーの精神に則ってプレーを展開する。
・プレーヤー・コーチがレフリーの判定を尊重し、レフリーもプレーヤー・コーチに対し敬意を払っている

また、プレーだけでなく、「On Side の精神…反則をしない」「No Side の精神…試合が終わったら相手チーム、味方チームの区別なし」「For the Side の精神…チームのために」(以上3Side 精神)等のラグビー精神、ラグビー文化について、繰り返し指導してください。

【追記】日本ラグビー界で脈々と「ノーサイド」という言葉と精神が守り続けられてきたことが、ラグビー先進国の関係者から高く評価されています。今後も、日本ラグビーの文化を守り続けるためにも、子どもたちに「ノーサイド」のすばらしさを体感させてください。

(1) コーチとして

1) 試合に勝つことだけがミニラグビーをプレーする目的ではありません。「全てのプレーヤーに全てのスキルを」を念頭に、ラグビーの魅力を体感できるようにしてください。また、「自らを抑制する謙虚な心と思いやり」をもったプレーヤーを育ててください。
2) 子どもは大人とは異なった身体的特性・精神的特性を持っています。指導に当たっては、自分の経験からだけではなく、プレーヤーの年齢や心理的、身体的発達特性を理解した上で、その時期に適した練習方法を計画してください。
3) 小学生やその保護者にとって、コーチはラグビー精神の具現者です。

  • レフリーに対して
  • オフィシャルに対して
  • 全てのプレーヤーに対して
  • ラグビーに対して

どのように振る舞うのが正しいのかを態度・行動によって示してください。

4) ミニラグビーの良いプレーは、コーチとプレーヤー、レフリーが一体となって作り上げてください。よいコーチは良い(ミニラグビーの)レフリーになれる可能性があります。どちらも体験してラグビーに関する知見を広げてください。
5) 試合が終わったら、必ず相手チームのコーチ、レフリーと、危険なプレー、好ましいプレー等について、共通の認識が持てるよう意見交換をしてください。
6) 試合後に子どもたちの交流がもたれている例は多くありません。「ノーサイドの精神」を養うためにも、簡単なアフターマッチファンクションやキャプテンのスピーチなどを実施し、相手チームとの友情を深める場を設けるようにしてください。
7) 応援する保護者にも、ラグビーのプレーの魅力と独自の文化を広めていってください。特に、自分のチームだけでなく、相手チームのよいプレーについても拍手を送る、あるいは、相手の失敗を喜んだりしない、といった応援のマナーもラグビーの一部であることについては、機会あるごとにすべての保護者に伝えていただきたく思います。

(2) レフリー、タッチジャッジとして

1)子どもたちが楽しく・正しくラグビーをプレーできる環境を作るのがミニラグビーのレフリーの役割です。したがって、ゲーム中の事実を判定するだけではなく、ミニラグビー指導者としての立場が要求されることを認識してください。
2) レフリー・タッチジャッジは中立的立場であり、どちらのチームに対しても助言等をしてはいけません。(危険なプレー、オフサイド等の反則を予防する為の指導は除きます)。プレーヤーに戦術的・戦略的な助言はできませんが、建設的な、良いプレーをしてもらうための声かけは必要です。短く、分かりやすい言葉をかけてあげて、子どもたちがプレーを継続できるようにしてあげましょう。
3) ハーフタイムは、ハーフウェイライン付近にとどまるよう努めてください。試合が始まったら、コーチではなくレフリー、タッチジャッジとしての行動を優先しましょう。
4) プレーヤーに敬意を表するためにも、清潔でレフリーにふさわしい服装、毅然とした態度、親しみやすい言葉遣いと表情を意識してください。
5) ノーサイドを宣した後、双方のチームに対し、意欲を喚起するような励ましの言葉をかけてあげてください。
6) 試合後は、必ず双方のコーチと危険なプレー、好ましいプレー等について、共通の認識が持てるよう意見交換をしてください。

4 応援者として

(1) 自分のお子さんや、自分のチームのプレーヤーへの声援はもちろんですが、相手チームのよいプレーについて賞賛してあげてください。
(2) プレーヤーやレフリーへの暴言は厳に慎んでください。また、相手の失敗を嘲笑したり、自分のチームのプレーヤーの失敗を罵ったりすることはあってはなりません。もし、そのような方がいらしたら、周りの皆さんが注意をしてあげてください。

試合に関する諸規則

「基本原則」
U-12(12歳以下)の年代の試合に適用するU-12ミニラグビーの競技規則は、インターナショナルラグビーボード(IRB)が定める競技規則に準拠する。また、日本ラグビーフットボール協会制定の高専・高校以下の為の特別競技規則、ジュニア・ラグビーの競技規則の該当する条項に関してはその趣旨を認識し準拠する。その中でU-12(12歳以下)に適用する独自の競技規則については、本U-12ミニラグビー競技規則において規定する。

l 競技規則の区分
ミニ・ラグビーの競技規則は、低学年用(小学校 1・2 年、U-7〜8)、中学年用 (小学校3・4 年、U-9〜10)、高学年用(小学校5・6 年 U-11〜12 )に区分する。

ll プレーヤーのグループ分け(チーム編成))
プレーヤーは各学年別にグループ分けすることを原則とする。

lll チームの人数
チームは以下の人数で構成される。

(1) 低学年 5人(フォワード1人、ハーフバック1人、バックス3人)
(2) 中学年 7人(フォワード3人、ハーフバック1人、バックス3人)
(3) 高学年 9人(フォワード3人、ハーフバック1人、バックス5人)

lV 競技場
フィールドオブプレー、及びインゴールの広さは以下のとおりとする。低学年はゴールポストを使用しない。

(1) 低学年 40 メートル以内× 28 メートル以内、インゴール3メートル以内。
(2) 中学年 60 メートル以内× 35 メートル以内、インゴール5メートル以内。
(3) 高学年 60 メートル以内× 40 メートル以内 、インゴール5メートル以内。
(補足)インゴールを必ず設営することを明記した。それに伴い、高学年のフィールドオブプレーの長さを10 メートル短くした。これは、グランド設営の実態に対応するためである。

V 試合時間

(1) 低学年 10 分ハーフ以内
(2) 中学年 15 分ハーフ以内
(3) 高学年 20 分ハーフ以内

Vl ボール

(1) 低学年 3号ボールを使用する。
(2) 中学年 3号または4号ボールを使用する。
(3) 高学年 4号ボールを使用する。

Vll 競技方法

1 キックオフ及びドロップアウト

(1) 低学年

1) キックオフの代わりに、ハーフウェイライン中央においてタップキックからのパスを行う。
2) ドロップアウトの代わりにゴールライン中央より5メートルフィールドオブプレーに入った地点にて、タップキックからのパスを行う。
3) 得点後のキックオフは、得点された側のチームがハーフウェイライン中央において、タップキックからのパスとする。

(2) 中学年・高学年

1) キックオフはハーフウェイラインの中央から、ドロップアウトは10 メートルライン上あるいはその後方から、それぞれ行う。
2) 得点後のキックオフは、得点した側のチームがハーフウェイラインの中央、またはその後方から行う(中学年では、ドロップキックの代わりにパントキック、プレースキックが許される)。
3) キックオフは相手側の5メートルラインに達しなくてはならない。達しなかった場合はハーフウェイライン上中央のスクラムで再開する。ボールの投入はキックをしなかった側が行う。

2 キック

(1) 低学年
プレーを開始及び再開するためのタップキック以外のキックは禁止であり、これに反した場合はキックが行われた地点で相手にスクラムが与えられる。
(2) 中学年・高学年

1) フライキック(戦略的・戦術的意図のない、コントロールされていないキック)をしてはならない。そのようなキックが行われた場合、キックが行われた地点で相手にスクラムが与えられる。
2) ダイレクトタッチは10 メートルライン内からのみ許される。10 メートルラインの外からのキックが直接タッチに出た場合は、キックした地点で相手側にスクラムが与えられる。
3) 中学年では、ボールを手で保持した状況から以外のキック(地上にあるボールを蹴るようなキック)は禁止であり、これに反した場合はキックが行われた地点で相手にスクラムが与えられる。

3 タップキック

1) ミニ・ラグビーにおけるタップキックとは、ボールを地面に置き、いずれかの方向にボールを明確に蹴り進めることであり、手の中のボールをチョンと蹴ることではない。
2) すべてのペナルティにおいて、反則を犯さなかった側はタップキックによってプレーを再開する。その際、相手側は反則のあった地点(または低学年のキックオフ・ドロップアウトの地点)からゴールラインに平行して少なくても5メートル下がる。

4 スクラム
スクラムは以下のように行う。なお、低・中学年で、スクラムで、防御側のスクラムオフサイドラインがスクラムより3メートル下がっていることをいいことに、スクラムからボールが出る前に攻撃側のプレーヤーが後方より勢いをつけて走り込み、ハーフバックからフラットなパスを受けて突進を試みるプレーは、ペナルティキックまたはフリーキックにおけるいわゆる「キャバルリー・チャージ」に相当し、競技規則に反するプレーである。
(補足)高学年ではスクラムからの「キャバルリー・チャージ」に相当するプレーを罰則対象とはしない。これは、攻撃側にも、スクラムの最後尾から3mのオフサイドラインが設けられているためである。したがって、このようなプレーは起こりえず、起きた場合は、オフサイドの反則である。

(1) 低学年

1) スクラムはフロントロー1人で構成する。
2) スクラムを組み合う際、双方のフロントローは左右の足の位置をフラット(前後しない)にして、相手の上腕に軽く触れ、その後穏やかに組み合う。その際、お互いのフロントローは、左手は相手フロントローの右腕の内側、右腕は相手フロントローの左腕の外側になるようにして、相手フロントローのジャージーの背中または脇をつかむ。
3) 頭と肩が腰より低くならないようにまっすぐ組む。
4) スクラムが終了するまでバインドしていなければならない。
5) ボール投入は行わず、その代わりにあらかじめ攻撃側プレーヤーの右足元(つま先の前)にボールを保持する。そのボールを右足の裏で後方に押し出すことでプレー再開とする。
6) 防御側のハーフバックのオフサイドラインは、スクラムを組んでいる味方プレーヤーの後方の足を通りゴールラインに平行な線である。ただし、スクラムから1メートル以上離れるプレーヤーはハーフバックではなく、バックスと見なされる。
7) 防御側のバックスのオフサイドラインは、スクラムを組んでいる味方プレーヤーの後方の足から3メートル下がったゴールラインに平行な線である。
8) スクラムにおいてのオフサイドラインの解消は、ボール投入側のハーフバックのパスを、バックスのプレーヤーがキャッチした時点とする。
9) スクラムでは、プレーヤーの習熟度に応じて、頭を組み入れず、お互いの上腕をつかみ合うハンドスクラムを行うことができる。

(2) 中学年・高学年

1) スクラムはフロントロー3人で形成される。
2) フロントローのうち、中央のプレーヤーをフッカー、その両側のプレーヤーをプロップという。
3) フッカーは味方の両プロップの腕の上からその身体に腕をまわして、しっかりとわきの高さか、またはその下をつかまなければいけない(いわゆるフッカーのオーバーバインドの組み方。肩口は脇の高さとは認められない)。プロップも同じようにフッカーをつかまなくてはいけない。
4) スクラムを組み合う際、双方のフロントローは左右の足の位置をフラット(前後しない)にして、相手の上腕に軽く触れ、その後穏やかに組み合う。その際、お互いのフロントローのうち、左プロップは、左手を相手フロントローの右腕の内側に、右プロップは、右手を相手フロントローの左腕の外側になるようにして、相手フロントローのジャージーの背中または脇をつかむ。
5) すべてのプレーヤーが頭と肩が腰より低くならないようにまっすぐ組む。「ノンコンテストスクラム」ではあるが、お互いの体重を支え合うように組まなければならない。
6) クラムを形成するプレーヤーは、スクラムが終了するまでバインドしていなければならない。

【中学年限定】
7) ボール投入は行わず、その代わりにあらかじめフッカーの右足元(つま先の前)にボールを保持する。そのボールをフッカーが右足の裏で後方に押し出すことでプレー再開とする。
8) スクラムが組まれるとオフサイドラインが生じる。

ア) 防御側のバックスのオフサイドラインは、スクラムを組んでいる味方プレーヤーの一番後方の足から3メートル下がったゴールラインに平行な線である。
イ) 防御側のハーフバックのオフサイドラインは、スクラムを組んでいる味方プレーヤーの一番後方の足を通りゴールラインに平行な線である。ただし、スクラムから1メートル以上離れるプレーヤーはハーフバックではなく、バックスと見なされる。その場合のオフサイドラインは上記「ア」が適用される。一旦、「ア」で定められたオフサイドラインに下がったハーフバックはスクラムが解消されるまで、そのオフサイドラインを超えてプレーすることはできない。
ウ) スクラムにおいてのオフサイドの解消は、ボール投入側のハーフバックがボールをパスした時点とする。

【高学年限定】
9) スクラムは「ノンコンテストスクラム」であり、ボールの取り合い、押し合いはなく、ボール投入側が必ずボールを獲得するが、ハーフバックは、スクラムの中央に、まっすぐボールを投入しなければならない。ボール投入側が誤って相手側にボールを蹴ってしまった場合は、そのままプレーを続ける。フッカーは、故意にボールを相手側に蹴り出したり、自チームオフサイドラインまでボールを掻いてスクラムを終了させたりしてはならない。
10) スクラムが組まれるとオフサイドラインが生じる。

ア) スクラムに参加しないプレーヤー(ハーフバックを除く)のオフサイドラインは、スクラムを組んでいる味方プレーヤーの一番後方の足から3メートル下がったゴールラインに平行な線である。
イ) スクラムにおいてボールを投入しない側(防御側)のハーフバックのオフサイドラインは、スクラムを組んでいる味方プレーヤーの一番後方の足を通りゴールラインに平行な線である。ただし、スクラムから1メートル以上離れるプレーヤーはハーフバックではなく、バックスと見なされる。その場合のオフサイドラインは上記「ア」が適用される。一旦、「ア」で定められたオフサイドラインに下がったハーフバックはスクラムが解消されるまで、そのオフサイドラインを超えてプレーすることはできない。
【例外】
防御側がボールを獲得した場合、[ア」まで下がった防御側のハーフバックは、獲得したボールをプレーするためにオフサイドラインを超えてプレーすることが許される。

11) オフサイドラインはスクラムが終了するまで解消されない。スクラムはボールを獲得した側のハーフバックがボールを触った時点で終了する。
【例外】
スクラムに投入されたボールが、スクラムに参加していないプレーヤーのオフサイドラインに偶然達した場合、スクラムは終了する。
12) スクラムへのボールの投入は、ハーフバックが行う。ハーフバックは、J【例外】の場合を除き、いかなる場合でもスクラムから出てくるボールを扱う最初のプレーヤーでなければならない。
13) ハーフバックは、あたかもボールに触れたかのようなそぶりやボールに触れずに時間を空費する行為をしてはならない。

(補足)試合・練習でスクラムを組むにあたり、レフリー・コーチは、「フットポジション」、「アイコンタクト」、「クラウチ」、「タッチ」、「ホールド」、「エンゲージ」のキーワードを意識してフロントローを指導してください。
1) 中学年と高学年は、プロップとフッカーを上記(2)-3) のとおり、互いにしっかりバインドさせる。
2) 「フットポジション」
足の位置はフラットになるようにしますが、フラットとは左右の足を平行しなければならないという意味ではなく、極端に前後せず、組み合ったときに自分の体重を支えられる位置とします。
3) 「アイコンタクト」
相対するフロントローと目を見つめさせ、相手および組み合うことを意識させる。
4) 「クラウチ」
見合ったまま、腰を落とし組み合う準備の姿勢をとらせる。
5) 「タッチ」
低学年は上記(1)-2) 、中学年・高学年は上記(2)-4) のとおり、相手をつかませる。
6) 「ホールド」
相手をつかんだまま静止状態を維持させる。このときフロントローの姿勢を十分にチェックする。
7) 「エンゲージ」
頭が腰より低くならないようにゆっくりとまっすぐに組ませる。

4 ラインアウト

(1) 低学年ラインアウトは行わない。ボールがタッチになった場合、タッチになった地点がゴールラインから5メートル以内の場合はゴールラインから5メートルの地点より、それ以外はタッチになった地点より、投入側のプレーヤーが味方側にパスを行う。その際相手側はボールがタッチになった地点より3メートル下がり、ボールの投入を妨害してはならない。
(2) 中学年・高学年ラインアウトは以下のように行う。なお、ラインアウトにおけるジャンパーに対するサポーティングプレーは禁止とする。

1) ボールがタッチになった場合、ラインアウトによって試合を再開する。
2) ボール投入は、ボールがタッチになった地点から行う。ただし、ゴールラインから5 メートル以内ではラインアウトは行わない。
3) ラインアウトに並ぶプレーヤーは1 チーム2人である。先頭のプレーヤーはタッチラインから3メートル以内に立ってはならない。最後尾のプレーヤーはタッチラインから8メートルを越えて立ってはならない。
4) ボールを投入するプレーヤーの相手は、ラインアウトに近接して、タッチラインから3m以内の位置にいなければならない。
5) 双方のプレーヤーの2つのラインの間には明確な空間(1m)がなくてはならない。
6) ラインアウトが終了するまで、ラインアウトに参加していないプレーヤーはラインオブタッチから少なくとも5メートルは下がっていなくてはならない。
7) ボールが8mを超えて投げ入れられた場合、投入を再びやり直す。
【中学年限定】
8) ボールの競い合いはなく、必ずボール投入側がジャンプしてボールを取る。
9) ボールを取ったプレーヤーは必ずハーフバックにボールをパスしなくてはならない。
10) ハーフバックがボールをパスした時点でラインアウトは終了する。
【高学年限定】
11) ラインアウトは次の場合に解消する。

ア) ボールをもったプレーヤーがラインアウトの列から離れたとき
イ) ボールまたはボールをもったプレーヤーが3mラインとタッチラインの間、あるいは8mラインを越えて移動したとき。
ウ) ラインアウトでモール・ラックができた場合、その密集に参加しているすべてのプレーヤーの足がラインオブタッチを越えて移動したとき。
エ) ラインアウトの列から自陣方向にパス・キック・タップされたボールにハーフバック役のプレーヤーが触れたとき。

5 ファウルプレー及びペナルティ

(1) ファウルプレー

1) 以下のようなプレーはファウルプレーである。

  • 防御の際に、相手をしっかりバインドせずに振り回す。
  • ボールを持っているプレーヤーをチャージしたり、突き倒したり、あるいはタッチラインの外に突き出したりする。
  • フェンドオフ(腕を横に振り、相手を払い除けるプレー)。
  • モール・ラックを崩す。
  • 頭部を相手に打ち付けるような姿勢で突進する。
  • 安全が確保できないような体勢でボールを拾う。
  • 相手に怪我をさせるような行為

これらの行為は、実際に起きた場合だけではなく、その危険性が予見されればファウルプレーである。レフリーはアドバンテージを適用することなく速やかに試合を停止する。

2) 判定に対する異議、相手の反則のアピール、相手への礼を失した言動等、スポーツマンシップを損なう行為は厳禁である。

(2) ペナルティ

1) すべてのペナルティにおいて、反則を犯さなかった側はタップキックによってプレーを再開する。その際、相手側は反則のあった地点からゴールラインに平行して少なくても5メートル下がる。
2) 反則の地点が相手側ゴールラインから5 メートル以内の場合は、マークは反則の地点を通る線上、ゴールラインから5 メートルの地点でタップキックを行う。
3) フリーキックも同様である。

6 コーチ

  1. 試合中、コーチは定められた区域内に位置し、プレーヤーに対して指導的な指示、助言を行える。ただし、子どもの自主性、判断力、応用力を養うことからヒステリックに怒鳴ったり、子どもの人格を否定するような言葉を発したり、レフリーの判定に異議を唱えたりしてはならない。上記のような言動が見られた場合、レフリーは、試合を停止し、コーチに注意をする。それでも改善が見られない場合、レフリーはそのコーチを退場させる。退場を命じられたコーチは、速やかに競技場から離れなければならない。
  2. 低学年の試合では、各チーム1名のコーチがグラウンドに入ることが許される。ゲーム中、グランドに入ることを許されたコーチは、自軍の最後尾のプレーヤーより後方で留まり、プレーヤーに対して建設的な指示・助言を行える。ただしヒステリックに怒鳴ったり、レフリーの判定に異議を唱えたりしてはならない。レフリーはコーチの言動が建設的ではない、あるいは試合の進行に妨げがあると判断した場合、試合を停止し、コーチに注意をする。それでも改善が見られない場合、レフリーはそのコーチを退場させることができる。退場を命じられたコーチは、速やかに競技場から離れなければならない。
  3. コーチの不行跡により試合が停止した場合、試合再開は、スクラムで行い、プレーの停止が命じられたときにボールを保持していた側がボールを投入する。レフリーはコーチに注意以上の処分を与えた場合、試合終了後速やかに主催者にその旨を報告する。

附記〔実施時期について〕
2009 年-2010 年、U12 ミニラグビー競技規則は、原則として2009 年(平成21 年)9月1 日から適用します。

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